ビューティ・コラムcolumn

第87回 ニキビはいろいろな原因で起こる症候群です:その1

ニキビは冬でも夏でも、女性なら生理が始まる中学生のころから20代、30代、40代、まれに50代といった非常に広汎な年齢の女性や男性に生じます。

ニキビがどうして起こるかをじっくり考えましょう。生理が始まるころになると皮脂分泌を促す男性ホルモンのレベルが急激に上がります。急激に上がった男性ホルモンに過剰に反応してしまうのが、10代のニキビです。

生理が始まって数年から5年くらいたつと、これが過剰には反応しなくなります。高校生から大学生になると、受験や一人暮らしといった生活に関わるストレスが始まります。ストレスは皮膚のバリア機能を低下させ、皮脂分泌を促す男性ホルモンやステロイドホルモンでアドレナリンを上昇させます。これが10代後半から上の年齢の方に生じるニキビです。

女性の場合30代になると体内の卵巣由来のエストロゲンのレベルが下がります。

それを何とか補正しようとして、副腎皮質からエストロゲンを分泌しようとする補正反応がおこります。ところが実際には副腎皮質からのエストロゲンは増えずにDHEAという男性ホルモンが増えてしまうのです。これが30代からのニキビの原因です。仕事が忙しくなって趣味にも時間がとれないほどになると20代後半からエストロゲンの低下が起こります。

ただし、実際にはこれらの原因は完ぺきに年齢別に分かれるわけではありません。あくまでも目安です。30代の方の場合は、ストレスと体内のホルモンバランスの変化のダブルの原因で頑固なニキビになりやすいです。