ビューティ・コラムcolumn
第86回 ニキビの原因は乾燥肌:本当なの?
先日テレビを見ていたら、ニキビの原因は乾燥肌と有名な番組で結論していました。とても有名な番組ですが、これでは一般の方々が誤解していまうなと思うことろがありました。
正確には
1.ストレスで乾燥肌になったヒトの場合ニキビができる。
2.ニキビの原因のすべてが乾燥肌ではない
こう結論するべきだったと思います。ニキビの大きな原因のひとつがストレスです。 ストレス以外に、
3.加齢による体内のホルモンバランスが変化して、 副腎皮質由来の「DHEA」という男性ホルモンが 30歳を過ぎると急に増加して、ニキビができてくる。
4.食生活の乱れ、特に甘くて油っこい、チョコレート、ケーキ、アイスクリームなどをよく食べる。
などがあります。 僕もアイスクリームが大好きで、連日夕食後に食べていたら、口の周囲ニキビができてきました。患者様でも毎日チョコレートを食べないと気が済まない、 ケーキをよく食べるという方が多いです。 もともと乾燥肌だった方でも、ストレスなく過ごせばニキビはできません。生理前になると、黄体ホルモンが増加します。このホルモンは男性ホルモン様作用をもっていて、皮脂の分泌を促進します。 この時ニキビの原料になる 甘くて油っこいものが欲しくなるのです。 そうしても甘いものが我慢できなければ、油分のない和菓子、おいしい大福もちなどを食べるようにしましょう。
さて、本題の乾燥肌についてお話ししましょう。 我々の皮膚や体内の臓器は、自律神経でコントロールされています。
自宅で、のんびり、ゆったりしているときには、副交感神経が優位となり、胃腸、卵巣、そして皮膚にたっぷり血液が供給され、代謝も盛んになります。肌では、表皮細胞の増殖も盛んになり、表皮細胞が変性してできる角層も厚くてしっかりしています。角層は皮膚のバリア機能の主役で、ピールから蒸発する量の20分の1から30分の1くらいしか、肌から水分を蒸発させないようにして、潤いのある肌を維持します。
ところが、一生懸命仕事を始めると、心臓から出た血液は、眼、脳、筋肉など働く臓器に優先的に、供給され、肌での血流は低下します。その結果角層は薄くなり、水分が減少して、潤いのある肌から乾燥肌になります。そうすると、バリア機能の脇役である皮脂腺が「そうなっては大変」と頑張って、角層の上に皮脂膜を作り、乾燥肌の進行を抑えようとします。その結果毛穴が開き、オイリースキンでニキビができるけれども、潤いがないという、典型的なストレススキンが出来上がってしまうのです。
この状態を防止するには、肌の代謝を上げる成分、血管拡張作用のある成分、角層を上部にする成分を肌に塗ってやったり、内服する必要があります。ビタミンCは、シミやニキビに効果があることはよく知られています。また敏感肌、乾燥肌を改善する作用を持っています。青山ヒフ科クリニックではビタミンCを中心とした内服やスキンケアをします。特に皮膚の保湿に効果があるのが、パーフェクトモイスチャーミルク、肌を補修しニキビや脂漏性皮膚炎を治すのがケイコンセントレートオイルを。そして皮膚のそのものを治すのが、ブライトニングモイスチャークリームです。
このクリームには角層の成分である、セラミド、遊離脂肪酸、コレステロールがたっぴり配合されています。水溶性のビタミンCクリームやアンチアクネローションを併用するのです。また、仕事が終わったら、自分だけのリラックスできる時間を持ちましょう。僕は、仕事が終わると家で自分お好きな音楽を聴きながら、ストレッチや筋肉トレーニングをして、ゆっくりお風呂に入りようにしています。すると、副交感神経が優位になり、肌を含む全身に血液が供給されるようになります。
それでも、疲れがたまってきます。そういうときには、カクテルビタミン注射です。肩こりも治り、頭もすっきりし視界がはっきりしてきます。とにかく、緊張しすぎた交感神経をなだめるか、これがポイントです。週1回はジムでたっぷり汗を流し、、ドライサウナで座禅をします。そうすると全身に血液が回りだし、寝るときから、翌朝まで体がポカポカします。3大栄養素ビタミンミネラルリラックスこれをいかに継続するかが、ニキビを防止するだけでなく、太く長く生きるための極意なのです。