ビューティ・コラムcolumn
第79回 ダブルアクティブクーリングレーザーで確実な脱毛を
青山ヒフ科クリニックでは、より確実なレーザー脱毛をするために“アレキサンドライトレーザー”と“ヤグレーザー”の2種類のレーザーを使い分けています。皮膚の深部にある毛根を確実に破壊するためには、皮膚の表面をしっかり冷却しながらレーザーの熱エネルギーを皮膚の奥深くまで到達させる必要があります。アレキサンドライトレーザーは、マイナス25℃の冷却ガスを照射しながら(図1)、ヤグレーザーではレーザーの先端部を4℃にして皮膚の表面を十分に冷却しながら、比較的高い出力で、千分の1秒単位でレーザーを照射します(図2)このように、冷却ガスやレーザー先端部で、確実に皮膚を冷却する方法を“アクティブクーリング”と言います。これに対し、レーザーには冷却機構がなく、冷却ゲルを塗って、脱毛レーザーを照射する場合を、“ノンアクティブクーリング”と言います。冷却ゲルを用いる方法では、ゲルが体温ですぐ暖まってしまい、レーザーの出力を上げられずに、十分な脱毛効果が得られないという、致命的な欠点があります。
こちらの方は、ゲルをつける方法でレーザーを10回程照射しましたが、まだ毛がたくさん残っていると来院されました(図3)
青山ヒフ科クリニックでは、2つのアクティブクーリングレーザーを駆使し て、完全な脱毛を行います。別の方は、ゲルを用いるレーザーを使用する施設で、10回コースで口周囲の脱毛をしたが、痛くてたまらなかった、と来院されま した。4回やって、あまりの痛みにギブアップしたそうです。痛みを感じる場合の大きな原因として、「痛みに弱い」、そして、「冷却が十分できない」ことが挙げられます。青山ヒフ科クリニックでは、痛みに弱い人のた めに、極めて高濃度の麻酔クリームをご用意しております。その方は、麻酔クリームを使用して脱毛しましたが、痛くない、早い、料金が合理的、個室も快適、 と大変満足してお帰りになしました。では、冷却ゲルを用いてレーザーの出力を上げるとどうなるのでしょうか?他施設で出力を上げて、レーザーを照射した結果、皮膚の温度が上がりすぎてヤケドを起こしてしまいました(図4)この方の場合、ヤケドを治してから脱毛を開始しました。
こちらの患者様は、ゲル式レーザーで、顔全体、うなじを脱毛した方です。耳の前のうぶ毛がた くさん残っています(図5)また、うなじの毛は脱毛してから、逆に濃くなったと言っていました。脱毛は今までに10回以上やったそうです。脱毛前にうなじの写真を撮っていなかったので、クレームを言うことも出来ず、悔しい思いをしたそうです。
実は、レーザー脱毛を行う際、レーザーの出力が中途半端だと、毛根の細胞のミトコンドリアが元気になることにより、毛が太くなるという現象はしばしば起こり得ます。その場合、当院ではヤグレーザーを用いて、十分に出力を上げて、剛毛化した毛を処理するようにしています。私は自分で、アレキサンドライトレーザーで脱毛していましたが、耳の前はよく見えないので、毛が残ってしまいました。そこで、出力を上げてヤグレーザーを照射したところ、残った毛が飛び出してきました(図6)後ろから見ると毛が飛び出しているのがよくわかります(図7)痛みはあまりありません。これでこの毛もまずなくなるはずです
先程の患者様には、まずうなじの写真を撮影し、脱毛前の状態を、十分確認してもらいました(図8、9、10)
そしてレーザー脱毛を開始しました。レーザー脱毛後の状態です(図11)患者様は今までのレーザーと効果が全く違う、と大変喜んで帰宅されました。レーザー脱毛をする際には、アクティブクーリングのレーザーを使 用することが大切です。さらに、2種類のアクティブクーリングのレーザーを持ち、肌質、毛質、脱毛の進行状況に合わせて、2種類のレーザーを細かく使い分 けられる施設で行うことが理想です。