ビューティ・コラムcolumn

第59回 毛穴とニキビ

毛穴は硬いトンネルではなく、短い時間で開いたり閉じたりする、活きているホールであることはすでにコラム第58回でお話しました。

皮脂の分泌を増加させるのは、男性ホルモン、ストレス、紫外線などです。また加齢により毛穴周囲のコラーゲンが低下すると、毛穴が緩んで大きくなります。ストレスなどで増加した皮脂はワックスエステルなどを多く含み、固まりやすい性質を持っています。皮脂が固まってしまうとコメドと言う状態になり、毛穴からの皮脂の排出がストップしてしまいます。そうなっては大変ということで、毛穴の細胞からリパーゼという皮脂を分解する酵素がどんどん分泌され、皮脂は遊離脂肪酸に分解され、毛穴が詰まらずめでたしめでたしということになります。でも困ったことに遊離脂肪酸は好中球という細胞を活性化して、活性酸素という非常に炎症を起こしやすい物質を大量に発生させてしまうのです。この活性酸素が炎症をおこして、ニキビ、赤ら顔、かさつき、ひりつきを生じます。また、皮脂を餌にしているアクネ菌も増加して皮脂を分解して活性酸素を増加させ、ニキビを悪化させます。

そして自分の顔を鏡で見ます。ニキビがどんどんできてきたショックということでストレスがさらに増加し、皮膚科を受診することになります。しかしながら、抗生物質の内服や外用を行ってもニキビはなかなかきれいになりません。抗生物質でアクネ菌が抑えられても、毛穴の細胞がリパーゼを分泌して活性酸素が生じるからです。ニキビを治すにはアクネ菌を抑えるだけでなく皮脂の分泌を抑え、排出をスムーズにしてリパーゼの分泌を抑えるようにすること、リパーゼという酵素の活性そのものを抑えてあげること、そして炎症を起こしている活性酸素を消去することが必要になるのです。これらの作用のすべてを持つのが青山ヒフ科クリニックのアンチアクネローションです。これらのスキンケアだけをしてもよくならないことが間々あります。これらの製品に配合されているビタミンCは生命の維持に大切なものなのです。スキンケアをしてもよくならない方やニキビで受診されている大勢の方の毛中濃度を測定したところ、ほとんどの方が低い値でした。血液中の濃度が低い方では、せっかくスキンケアで皮膚にビタミンCを入れても、生命の維持に大切な心臓や脳にビタミンCが運ばれてしまうのでしょう。ストレスがあると男性ホルモンをはじめとしていろいろなホルモンの分泌が増加します。これらのホルモンの合成や分泌になくてはならないのがビタミンCやB群なのです。つまりニキビの治療にはこれらを塗ることだけでなく、体内から補給してあげることが大切なのです。

下の患者様は仕事での強いストレスによって当院を受診されました。高濃度ビタミンCやB群やアミノ酸などを配合したアンチアクネメソセラピーを2回行い、ニキビはほとんど消失しました。アンチアクネメソセラピーは1箇所から利用可能です。

もっと体内から積極的にビタミンC、ビタミンB群、アミノ酸を摂取できるようにカクテルビタミンアミノ酸の静脈注射を行い、肌を活性化して毛穴を引き締めるライムライトジェネシスを照射しました。ニキビが消失しただけでなく、美白、リフトアップが実現しています。

外側からだけでなく内側からもビタミンCなどを取ることにより、ニキビがなくなるだけでなく肌の質感が大きく改善しました。青山ヒフ科クリニックでは、ニキビの治療だけでなく、より美しい肌の実現を目指します。美しい肌は心を豊かにします。