Dr.亀山のトータルビューティー・コラム Column

第106回コラム 毛穴レスジェネシス登場:ジェネシスは毛穴を閉じます

青山ヒフ科クリニックでは開業してすぐに、ジェネシスの使用を開始しました。主に顔全体をリフトアップするアンチエイジングや美白作用そしてレーザー脱毛や血管腫の治療です。アンチエイジングや美白での使用法は出力を下げて、レーザーチップの先端を肌から離して行う中空照射です。ジェネシスを使用している間に、患者様によっては毛穴が閉じる方がいることに気が付きました。毛穴縮小効果は早い人では照射している最中に出現します。照射後数分から数時間あるいは1日たってから出現する方 もいます。

上はジェネシス照射前です。

この方の右頬、向かって左側だけジェネシスを照射すると毛穴が閉じます。どうして毛穴が閉じるのか、毛穴周囲のコラーゲンの合成が増進することによる毛穴引き締め効果なのか? 皮脂分泌を抑制するから毛穴が縮小するのか? いろいろ考えてみました。2つの可能性があることに気が付きました。

コラーゲンの合成にはRNA情報を読み取ってDNAに翻訳してからコラ―ゲンの合成が始まるので2日必要と言われています。僕は実験で照射後48時間たってからコラーゲンの造成が始まることを確認しています。それだけでは2日目以降に毛穴が締まることは説明できても、照射直後に毛穴が縮小する理由は説明できません。ビタミンABCをイオン導入したり、電子穿孔で導入するABC毛穴レスコースやABCアンチアクネコースでは瞬時に毛穴が閉じます。これはビタミンABCが、皮脂腺細胞でミトコンドリアを活性化して、その結果AMPKというリン酸化酵素が活性化し、活性化したAMPKが皮脂分泌の鍵となるアセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)という酵素の活性を抑制することにより起こります。どうやらジェネシスも表皮細胞や繊維芽細胞だけでなく皮脂腺細胞でミトコンドリアの活性を増加させると同時にACCの活性を抑制している可能性があるようです。というのはビタミンABC同様にジェネシスもミトコンドリアの電子伝達系を活性化して生理的濃度の活性酸素を発生させ、AMPKを活性化することが実験で報告されているからです。もちろんATP産生もビタミンABC同様にジェネシスは増加させます。 

 

上の図は僕が推定しているジェネシスがアンチエイジング作用と毛穴縮小作用を示すメカニズムです。ミトコンドリアの活性化でアンチエイジングと毛穴縮小が起こるメカニズムはビタミンABCによるものと全く同じです。ただし、ミトコンドリアを活性化はビタミンABCの場合はミトコンドリアへのピルビン酸や脂肪酸の取り込みの増加やクエン酸回路の活性化とビタミンB2による電子伝達系の活性化です。ジェネシスは電子伝達系を構成する複合体IVであるチトクロムオキシダーゼCの活性化でミトコンドリアを活性化します。ビタミンABCとジェネシスのミトコンドリア活性化の機序が異なるので、後述するように両方行うことでミトコンドリアの活性化効果が増強して、ATP産生もさらに増強するのです。模式図を下に示します。

下の図は皮膚にジェネシスを照射してアンチエイジングと毛穴縮小効果を発揮させる場合の模式図です。

上の図に示すように表皮細胞に働いて美白、繊維芽細胞に働いてアンチエイジング作用を発揮する以外に皮脂腺細胞に作用してACCを抑制させることが毛穴縮小作用を発揮させるポイントとなります。そこでジェネシスが効果的に皮脂腺細胞に働きかけるようにセッティングや照射方法をいろいろ変えてトライしてみました。その結果非常にいい結果が得られるようになりました。毛穴縮小だけでなく、アンチエイジング作用、美白作用も増加しました。

上はジェネシス照射前です。中は両頬にジェネシスを照射した直後です。両側の毛穴が縮小しています。ジェネシスだけでなく、ビタミンC導入も毛穴を縮小します。そこでジェネシス照射後にビタミンCを導入したところ、下の写真では毛穴はさらに縮小して地肌も白くなりました。

ビタミンCより強力な毛穴縮小作用を発揮するのがビタミンABCのイオン導入や電子穿孔です。ジェネシス照射後にビタミンABCのイオン導入を行いました。ビタミンC単独より強力な皮脂分泌抑制作用を発揮するビタミンABC導入後には著明な毛穴縮小効果と美白効果、リフトアップ効果が出現しました。64.3などの数値は色彩色差計にて肌の明るさ、赤み、などを測定して得られた値です。明度指数は64.3からジェネシス直後には62.4まで低下しましたがビタミンABC後には65.2まで増加しています。赤み指数は13.7から12.6まで低下しています。デジタルカメラでも生じる撮影時の色調の誤差、あるいはデジタルカメラで検出できない微妙な皮膚の色調の変化を検出する目的で色彩色差計を使用しました。要はジェネシス+ビタミンABCの導入で色が白くなり、赤みが低下して、そして 毛穴が縮小したというが、写真だけでなく、色彩色差計で証明できたということです。なお上の写真はすべてノーメイクで撮影しています。ABCイオン導入後はまるでメイクで毛穴を隠したかの様に毛穴が著明に縮小しています。

なお照射2日後にはさらに毛穴が縮小しています。繊維芽細胞によるコラーゲンの合成が始まったためです。なお上のジェネシスとABCイオン導入をした方は青山ヒフ科クリニックのあらゆる外用剤を使用中の方です。もっと毛穴を引き締めたいという要望に応えるためにこのトリートメントを行いました。

青山ヒフ科クリニックの進化する ”毛穴ケアと美白トリートメント”をぜひ体験してください。ダウンタイムはありません。トリートメント後はメイクしてお帰りいただけます。ジェネシスの毛穴縮小効果やリフトアップ効果は個人差があります。少しでも効果を増強するためには、ビタミンABCの導入やスキンケアが有効です。

上の方にはジェネシスの照射のみを行いました。照射後3週間は毛穴縮小効果が継続しています。この方も青山ヒフ科クリニックのあらゆる外用剤を使用している方です。照射前後はビタミンABCの外用を継続して行っています。青山ヒフ科クリニックの進化する ”毛穴ケアと美白トリートメント”をぜひ体験してください。ダウンタイムはありません。トリートメント後はメイクしてお帰りいただけます。毛穴レスジェネシスは顔全体で20000円、 ビタミンABCのイオン導入を行うビタミンABCアンチアクネは15000円でトリートメントを行っていますが毛穴レスジェネシス+ビタミンABCアンチアクネはトータルで30000円(税別)という価格設定をしました。毛穴縮小ジェネシスは毛穴だけでなく、美白、リフトアップ、アンチエイジングにも優れた効果を示します。ビタミンABCの導入だけでなくライムライトにも組み合わせることが可能です。ご希望の方はお申しつけ下さい。

これから先はなぜ毛穴縮小やアンチエイジングにジェネシスが最適なのか、ジェネシスのアンチエイジング作用と毛穴縮小メカニズムを詳しく知りたいという方のために書きました。興味のある方はどうぞお読みください。

なぜ毛穴縮小とアンチエイジングにジェネシスが最適なのでしょう?

レーザーのアンチエイジング効果と毛穴縮小効果は、表皮細胞や繊維芽細胞のミトコンドリアだけでなく、真皮の深い皮脂腺細胞のミトコンドリアをいかに活性化するかにかかっています。レーザー光はある程度波長が長く、真皮深層に到達する必要があります。また表皮のケラチノサイトのメラニンがなるべくレーザー光を吸収しないことが必要です。すなわちミトコンドリアに吸収されやすく、メラニンに吸収されにくい波長がベストです。

上はレーザーの波長と生体の吸収度を示したものです。ルビーレーザー、アレキサンドライトレーザー、そしてジェネシスと波長が長くなるにつれてメラニンに吸収される程度が低くなり、ミトコンドリアに吸収される程度が高くなっています。これ以上波長が長くなると、光は水に吸収されてしまいミトコンドリアを活性化することができにくくなるのです。実は可視光線から赤外線は、動物のミトコンドリアの相同体である植物の葉緑体が長い年月をかけて選択した波長と同じなのです。詳しくは後述します。

ジェネシスのアンチエイジング作用には熱が必要ないの?

ジェネシスを低出力で照射した場合、ミトコンドリアが熱によって蒸散したり、細胞が熱によって溶解や変性をしないで増殖することは実験で確認しています。

上の図はマウスにレーザーを照射した実験です。1回照射しただけで2日後から表皮は厚くなり、真皮のピンクのコラーゲンや黒いエラスチンが増加してます。一番熱を受けやすい表皮が熱で変性している組織像はありません。1時間後の表皮が一番わかりやすいと思います。ジェネシス照射後に、Q-スイッチアレキサンドライトレーザーでシミを治療した時のように皮膚にかさぶたが生じないのは、破壊変性した表皮細胞がないためです。これがジェネシス照射後のダウンタイムがないという結果につながっています。

人のミトコンドリアの起源は太古の昔に原始真核細胞に入り込んだ好気性細菌です。光合成細菌は植物の葉緑体として発達しました。葉緑体は大気中で拡散しない可視光線の長波長成分、赤い光や近赤外線が大好きです。ミトコンドリアも、赤い光やジェネシスのような可視光線よりわずかに波長の長い近赤外線が大好きです。これらの可視光線や近赤外線は植物や水面下にある海藻にまで到達して光合成をおこなわせていることも明らかになりました。植物が選んだ、葉緑体活性化に最適の波長は赤い可視光性から近赤外線なのです。ジェネシスは近赤外線、一部の実験で使用したアレキサンドライトレーザーは赤い可視光線です。ミトコンドリアは植物の葉緑体の相同体であり、植物と同じように光子(フォトン)によりミトコンドリアの電子伝達系の複合体IVであるチトクロームCオキシダーゼ(CCO)の活性化することが報告されています。CCO活性化に伴い電子伝達系の電子の動きが増加して、ミトコンドリア膜電位が増加して、その結果ATP合成酵素が増加します。電子伝達系の活性化により生理的濃度の活性酸素が増加して、AMPKというリン酸化酵素が活性化して、ついでPGC-1αという転写補因子が活性化して、ミトコンドリアの数の増加と活性化が起こります。活性化したAMPKがアセチルCoAカルボキシラーゼという皮脂分泌の鍵となる酵素を抑制して、毛穴は縮小するのです。AMPKは命の維持に必要な表皮細胞の増殖は促進するけれども、命の維持に必要でない皮脂などの合成は抑える性質を持っています。これらの作用を下に示します。

この作用は運動、空腹、ビタミンABCでも起こります。ですからジェネシス照射とともに、ビタミンABCの内服や外用あるいは導入をすることにより、効果が増強するのです。腹8分の食事と運動もすれば完璧ですね。ミトコンドリアが活性化して、その数が増加することをmitochondrial biogenesisといいますが、mitochondrial biogenesisはレーザーによる毛穴縮小とアンチエイジングのメカニズムの大元です。サーチュイン(SIRT)という長寿遺伝子とAMPKというリン酸化酵素はお互いにその効果を増強させるクロストークを行って、mitochondrial biogenesisをしていることがあきらかになりました。これからのスキンケア、レーザーケア、アンチエイジングはいかにしてSIRTとAMPKを活性化させるか、体内で生じる活性酸素をいかにして消去してミトコンドリアのダメージを減らすかがポイントになります。

上はマウスに、レーザーのみ、スキンケアのみ、両方を14日間毎日行った場合の変化を示します。レーザーとスキンケアを行った場合が一番表皮の増殖が強く、表皮が蛇行してキメが出現して真皮のコラーゲンが増加しています。ジェネシスとビタミンABCの導入をした場合に毛穴が一番縮小するのと同じですね。

青山ヒフ科クリニックではすでに次のステップの新しい化粧品の原料をピックアップしさらにトリートメントコースを開発しております。 ご期待ください。