Dr.亀山のトータルビューティー・コラム Column

ピクセル:毛穴の詰まりを即座に解消しニキビを瞬時に治し、クレーターを解消します

ピクセルはレーザー光を面で照射するフラクショナルタイプのエルビウムヤグレーザーです。約1cm2に小さな直径0.2ミリの穴を約81個照射します。波長は2940nmであらゆるレーザーの中で水に一番反応しやすい性質を持っています。


上はピクセルを1回照射した皮膚です。実際にはニキビの炎症部位やクレータ―の部位には10から20回ほど反復照射します。


ピクセルを照射した直後の組織図です。水分が30%しかない角層をレーザー光は破壊することなく通り抜け、水分が60から70%ある表皮を完全に変性消失させています。表皮が消失している部位は点状のレーザー光が照射された部位です。その左右の表皮はレーザー光が完全に照射されていないので部分的に残っています。真皮上層のコラーゲンの密度は増加して、ピンク色の均一な染色性を示しています。

 

ニキビで毛穴が詰まる毛のう漏斗部は毛穴の出口の部分で毛穴が表皮を貫通する部位です。IL1などのサイトカインや甘いものを食べると分泌されるIGF-1というインスリン様の増殖因子で表皮が増殖して毛穴は閉塞します。詰まった毛穴をきれいにするには、毛穴が貫通する表皮部位を消失させればいいのです。ピクセルが水分の多い表皮を選択的に熱で蒸散、消失させることは組織反応でお示ししました。

上にピクセルを毛穴に照射した場合の模式図を示します。抗褐色の部分がピクセルで消失する部分です。ピクセルは毛穴が詰まる毛のう漏斗を選択的に熱変性させます。その結果、比較的ダウンタイムは少ないけれど、十分な毛穴閉塞除去効果、すなわちディープピーリング効果を発揮します。そして水分の少ない角層は温存してダウンタイムを短くして、色素沈着などの副作用を生じないようにします。ピクセルの効果で毛穴の閉塞はただちに消失して、毛穴に酸素が入り込み嫌気性環境がなくなる結果アクネ菌のキャンプファクターの産生は止まります。そしてニキビの炎症反応はキャンプファクターに対する反応なので直ちに炎症も消失するのです。

上はピクセルを3か月の間に2回行った方です。毛穴レスローション(ビタミンCとB群) 、Cクリーム、リフティングエッセンス(レチノール)のビタミンABCのスキンケアも行いました。ピクセル後は表皮が消失して、外用剤への皮膚への浸透率が非常に高まります。ピクセル後のスキンケアは非常に効果を発揮しやすくなります。にきびのあとにどうしてクレーターが生じることがあるのでしょうか?ニキビはアクネ菌が嫌気性環境になりキャンプファクターという毒素を産生するようになると炎症反応が起こり生じます。炎症の際には、好中球やマクロファージなどの免疫細胞が蛋白分解酵素や活性酸素を放出して、アクネ菌を一掃しようとします。このとき、アクネ菌の周囲の、コラーゲンなどからなる正常組織が巻き添えを受けて損傷、分解してしまいます。その結果へこみが生じます。炎症の程度が軽い場合には、へこみは治ります。ニキビの場合、真皮の深いところにある皮脂腺を中心として炎症が起こります。

この時皮脂腺周囲の正常組織が激しい損傷を受けても、表皮が損傷を受けないと、へこみをもとに戻そうとする反応が起きないのです。それがクレータ―の原因です。ですからクレーターを生じた場合には、第1に表皮細胞に適度な刺激や損傷を与えること、第2に真皮のコラーゲンを増加させてやる治療の二つを行うことでクレーターはフラットになろうとする反応を生じ、クレーターは治るのです。

上の図にクレーターを治す際のイメージを示します。ピクセルはフラクセルタイプのレーザーで表皮細胞を消失させて、極めて強い刺激を表皮に与えます。一時的に皮膚の赤みを数日から7日間くらい生じます。ケミカルピーリングは赤みを生じませんが、表皮に与える刺激はピクセルより下になります。どちらの刺激法を選ぶかは、クレーターの古さや深さによります。2年以内の新しいクレーターで浅い場合はケミカルピーリングとスキンケアだけで上がってきます。この治療で反応がはかばかしくない場合や、古いクレータ―の場合はピクセルを照射します。そして真皮のコラーゲンを増加させるスキンケアやビタミンCやヒアルロン酸の注射を行います。一番クレーターの治癒効果が高いのはピクセルと注射の組み合わせです。もったいない治療法はレーザー照射だけを行うことです。

矢印の上の白く萎縮したクレーターがピクセル照射3回とスーパーメソセラピーの注射で常色のフラットな状態になっています。ピクセルは毛穴の詰まりを瞬時に解消する以外に皮脂分泌抑制作用、炎症抑制作用と代謝促進作用を持っています。炎症の激しいニキビに照射するとニキビは直ちに消褪し、数週間ニキビの発生がなくなります。表皮細胞の増殖だけでなく、コラーゲンなどの真皮成分の合成も盛んになります。肌がスベスベになり顔全体がリフトアップします。頑固なニキビの方、クレーターや弛みが気になる方にお勧めです。照射後数日顔が赤くなりますが、メイクはすぐ可能です。

 

左はピクセル照射前、右はピクセル照射後です。ビタミンCクリームとレチノールの外用とスーパーメソセラピーを併用しました。クレーターが消失しています。ピクセルのディープピーリング作用は表皮細胞の再生効果だけでなく、真皮のコラーゲンの合成を促進して、クレーターの治癒を促進します。治療効果はビタミンCやAの外用やスーパーメソセラピーや架橋したヒアルロン酸をクレーターに注射することで飛躍的に増加します。残念ながらピクセルだけではクレーターの治療効果を発揮しない場合もあります。ピクセルは強力な代謝促進作用を持っているので、顔全体のリフトアップ、法令線などを浅くする作用を持っています。ピクセル照射とビタミンABCのスキンケアやイオン導入や電子穿孔による導入を行うことで、アンチアクネ作用、毛穴縮小作用、アンチエイジング作用は飛躍的に増加します。照射後赤みが数日から1週間続きますが、すぐメイクが可能です。今すぐニキビを消したいかた、古いあるいは深いクレーターが気になる方、シワ、たるみが気になる方にお勧めです。数年以内の新しいクレーターならケミカルピーリングとビタミンABCの外用で治ります。しかしながら数年以上の古いクレーターは、なかなか治りません。より強いピーリング作用と上皮化促進作用を持つピクセルとビタミンABCのスキンケアやヒアルロン酸やビタミンCを含有する青山ヒフ科クリニックオリジナルのスーパーメソセラピーの併用は治療効果を一段とアップさせます。頑固なクレーターにはシワ用の架橋したヒアルロン酸の注射がお勧めです。注射したヒアルロン酸が核となり周囲に自前のコラーゲンが増加します。

左はピクセル照射前です。上のクレーターの方です。右眉の横に、矢印で記したクレーターがあります。ピクセル後は、レーターはなくなり、顔全体がシャープになり、ほうれい線も消失しています。