Dr.亀山のトータルビューティー・コラム Column

グリーンジェネシス、ジェネシスは一酸化窒素、概日リズムを利用し毛穴縮小、 アンチエイジング実現

ジェネシス、グリーンジェネシスは概日リズム、一酸化窒素を利用してミトコンドリアを

活性化してアンチエイジング、毛穴縮小を実現する

 

パート1 一酸化窒素はミトコンドリアの電子伝達系に結合して代謝を調節します

レーザーは特定の色の物質に吸収されやすく、それを熱で破壊する作用を持っています。これをselective photo-thermolysis(選択的光温熱融解)といいます。この現象の対象となるのはメラニン、ヘモグロビンそしてミトコンドリアです。 低出力でない定常の出力で照射した場合、メラニンを破壊すれば、美白になります。赤血球中のヘモグロビンを熱で熱して周囲の血管を破壊すれば血管拡張や血管腫の治療ということになります。定常出力とはレーザー照射部位の先端を皮膚の表面から離さずに照射する普通の方法です。メラニンやヘモグロビンで上昇する熱を利用して、細胞や血管を破壊する治療法です。青山ヒフ科クリニックではレーザー脱毛にアレキサンドライトレーザーやヤグレーザーを使用します。もちろん、定常出力で行います。太田母斑の治療では何回も出力を上げて照射します。そうすると脱毛部位やシミの部位の周辺が妙につやつやしてくることに気がつきました。レーザー照射部位の周囲の皮膚が活性化している!そう直感した僕はいろいろ論文を調べました。そうしたら、レーザーを低出力で照射すると、光合成をする植物の葉緑体同様に皮膚のミトコンドリアが活性化することにより表皮角化細胞の増殖、コラーゲンの増加などのアンチエイジング効果が出現することが判明しました。光が生物のミトコンドリアを活性化するといってもピンとこないとおもいます。ミトコンドリアは動物の細胞の発電機です。肌を含む全身にミトコンドリアは存在します。一方、植物は光を利用してエネルギーを得て、炭水化物やアミノ酸やビタミンCなどを合成しています。

図1

上の図は、ミトコンドリアはどこから来たかという本の表紙です。細胞質にある赤い色のミトコンドリアが生き生きと描かれています。ミトコンドリアは赤血球以外のすべての細胞の細胞質に数百個から数千個存在します。光が生物のミトコンドリアを活性化するといってもピンとこないとおもいます。ミトコンドリアは動物の細胞の発電機でアデノシン3リン酸(ATP)という高エネルギー物質を産生します。肌を含む全身にミトコンドリアは存在します。一方、植物は光を利用してエネルギーを得て、炭水化物やアミノ酸やビタミンCなどを合成しています。

図2

上の図に示すように、10億年以上の昔、太古の地球には好気性細菌と光合成細菌の2種類の細菌が存在していました。これらの細菌はやがて出現した核を持つ、原始真核細胞に取り込まれ、あるいはみずから寄生するようになりました。原子真核細胞が動物として進化した際に、好気性細菌はミトコンドリアに進化しました。原子真核細胞が植物として進化した際には、光合成細菌は光合成をする葉緑体になりました。ミトコンドリアと葉緑体は共に電子伝達系とATP合成酵素を持っています。いわば非常に構造が似た兄弟のような器官なのです。葉緑体はさらに光補足系を持っており、精力的に光を利用して光合成を行います。最近、精製したミトコンドリアや培養細胞に可視光線から近赤外線からなる光を当てるとミトコンドリアが活性化することが判明しました。近赤外線とは可視光線に波長が近い赤外線のことです。(もちろんミトコンドリアが熱くならないように低出力で照射します)。次に行われた実験ではミトコンドリアの電子伝達系が光を補足して、ミトコンドリアが活性化してATP産生が増加して代謝が促進することも判明しました。

ミトコンドリアに光を照射しても、葉緑体同様の構造を持つミトコンドリアの電子伝達系内では電子の移動が次々と起こり、高エネルギー物質であるATPが産生されます。人の皮膚に低出力レーザーを照射すると、上の葉緑体にて、電子の移動が活発になるように、ミトコンドリアの電子伝達系の電子の移動も活発になるのです。

産生されたATPは以下の作用を持っています。

1.細胞に必要なものを取り入れて老廃物を排出する。

2.筋肉を動かす。

3.コラーゲンなどの合成や細胞の増殖などの活動。

4.神経伝達物質(ホルモン)の合成と放出。

このように生物活動の根幹に必要な活動に必須の物質です。

なお若い時は代謝が盛んで加齢により代謝が低下する大きな原因の一つとして加齢によるATP産生の低下があげられています。肌や全身のアンチエイジングを実現するには、肌や全身のATP産生を上げることが必要になります。前述したように動物のミトコンドリアは光合成をする植物の葉緑体の兄弟分で、共に同じ先祖を持っているのです。もう一つ最近分かった機序があります。ミトコンドリアの電子伝達系の複合体IVを構成するチトクロームCオキシダーゼ という電子の受け渡しをする酵素の活性部位に一酸化窒素が結合してその活性を抑制していることが判明したのです。

図4

上は通常の状態のミトコンドリアです。クエン酸回路を経て電子は電子伝達系にわたり高エネルギー物質であるATPを産生しています。ビタミンCは脂肪酸をミトコンドリア内に取り入れ、ビタミンB群はクエン酸回路や電子伝達系を活性化します。

図5

組織や細胞が低酸素になった時、あるいは炎症により極めて大量の一酸化窒素が産生されるとミトコンドリア内に侵入した一酸化窒素、あるいはミトコンドリア内で産生された一酸化窒素は電子伝達系のチトクロームCオキシダーゼ (上の図ではシトクロム酸オキシダーゼ)に結合して電子が電子伝達系を通過するのを抑制してしまいます(上図)。ビタミンABC、カフェインやレーザーは一酸化窒素の産生を増加させますが、その増加量は少量で、生理的低濃度の一酸化窒素はミトコンドリアの代謝を増加させます。炎症によりきわめて大量の一酸化窒素が生じた場合あるいは低酸素状態では、一酸化窒素はミトコンドリアの代謝を抑制するという2面性を持っています。

図 6

この状態で紫外線や可視光線が当たると、一酸化窒素とチトクロームCオキシダーゼの結合が解除され一酸化窒素が放出されます(もちろん低酸素状態が改善されている必要があります)。その結果チトクロームCオキシダーゼに電子が接触して通過できることになり、ミトコンドリアの活性が増加するのです。すなわち一酸化窒素は組織や細胞の状態を感知して、細胞を保護するために低酸素時にはミトコンドリアの活性を低下させて、細胞を保護する作用を発揮するのです。

ゆったりと休息している時に、急に酸素不足になってもしばらくの間細胞は生きることができます。すなわち低酸素、あるいは酸素不足の時は、細胞の代謝を落とすこと、ATP産生を落とすことで細胞死を抑制できます。ところが、細胞の代謝が亢進している有酸素運動時に、急に酸素不足になったら人は細胞死をおこして窒息死してしまいます。このような事態を避けるために、一酸化窒素は低酸素時にはただちにミトコンドリアの活性を自動的に落とすのです。

パート2 皮膚の一酸化窒素は概日リズムを調整する

なぜ、人は光で不安定となる一酸化窒素とチトクロームCオキシダーゼの結合を細胞の代謝を制御するために選んだのか? これが僕の抱いた疑問でした。光を浴びて代謝が上がるのなら、光に当たらないと代謝が下がるのでは? そんな疑問も浮かんできました。

いろいろ論文を読み漁ると、非常に興味深いことが判明しました。人は皮膚に血液中の2倍から3倍もの一酸化窒素(NO)やその前駆体である硝酸塩(NO3)や亜硝酸塩(NO2)を含有していることが判明しました。硝酸塩や亜硝酸塩は光を浴びると自動的に血管拡張作用、血流増加作用を持つ一酸化窒素に変換します。またグルタチオンというビタミンCを還元するアミノ酸に一酸化窒素が結合したSニトロソグルタチオンという物質も豊富に存在することが判明しました。Sニトロソグルタチオンはシグナル伝達以外に酸化還元状態の調整やミトコンドリアや細胞の保護作用を発揮します。血流に入ったこれらの物質は末梢組織を活性化するだけでなく、心筋をより活性化して拍出量増加を起こします。心筋梗塞の薬とよく知られているニトログリセリンは、一酸化窒素を産生させて、血管拡張作用を発揮することはよく知られています。一酸化窒素は血管の内皮細胞に対しては、拡大作用を発揮して、血管を拡張します。人は、夜に活動性を低下させ、昼は活動性をアップさせます。24時間周期で生じるこのような1日周期のリズムを概日リズムといいます。人、動物、植物も24時間周期で代謝を制御して概日リズムを保っています。概日リズムの維持ができないと、日々のストレスが増加して、活動性の低下や寿命の短縮が起こることが知られています。不規則な生活や睡眠不足も概日リズムの維持を困難にします。ヒトの真皮の血管に存在する内皮細胞や真皮のコラーゲンを産生する繊維芽細胞や表皮角化細胞のミトコンドリアを美容だけでなく、概日リズムの強化を目的として、光で刺激するのにはどうしたらいいのでしょう?紫外線は皮膚にダメージを与えるので使用できません。可視光線を使用すればいいのです。そしてレーザーを昼、できれば午前中に照射すればいいのです。夜遅く照射すると、概日リズムに支障をきたす可能性があります。

今までは波長が長く真皮の奥にまで浸透しやすい赤い光が好んで用いられてきました。しかし波長とメラニンやミトコンドリアにどれくらい吸収されやすいかを調べると緑の光がメラニンに邪魔されずに赤い光よりもミトコンドリアを強く刺激することが判明しました。

図7

上の図に示すように、緑の光は、ミトコンドリアによく吸収されますが、メラニンに対する吸光度はミトコンドリアの吸光度よりはるかに下です。また皮膚の主に細胞質の中には血液中の2倍から3倍の一酸化窒素や一酸化窒素がグルタチオンに結合したS-ニトロソグルタチオンが存在します。皮膚の細胞中の一酸化窒素は 皮膚に光が当たると、直ちに血液中に放出され血管拡張、血流増加作用を発揮します。朝起きて皮膚に光が当たった様子を模式化してみました。

図8

皮膚は全身で可視光線や紫外線を直接浴びる唯一の臓器です。光によって一酸化窒素や硝酸塩、Sニトロソグルタチオンが皮膚から皮膚の血管の中に入ります。表皮細胞や血管内皮細胞の一酸化窒素合成酵素によって一酸化窒素が合成されてからも一酸化窒素は血管にある程度入ります。実験では、光を浴びて瞬時に血管に侵入する一酸化窒素のほとんどが、新たに合成されたものでばなく、もとから皮膚に存在するものであると判明しています。その後、表皮細胞や血管内皮細胞の一酸化窒素合成酵素も活性化して、一酸化窒素産生も増加して、皮膚や全身のミトコンドリアをAMPKというリン酸化酵素やPGC-1αという転写因子を介して活性化します。その結果皮膚の代謝促進や血流増加がさらに増加します。

図9

紫外線や可視光線を皮膚が浴びると上の図のようになります。表皮に大量に存在する一酸化窒素などは真皮の血管の内皮細胞を増大させ、血管を拡張して、血流を増大させます。赤い光と緑の光が、ミトコンドリアにより強い刺激を与えることが可能です。緑の光、グリーンジェネシスを照射する最中に照射部位の皮膚が直ちに白くなることをよく観察します。これは上の図の現象が起こったためです。レーザーにより血管内皮細胞のミトコンドリアが活性化され、大量のATPが産生されATPというエネルギーを使用して細胞が変形、拡大して血管内の赤血球が透けて見えなくなるために起こる現象です。内皮細胞の増大により、血管も拡張して、血圧はやや低下しなが血流が増加します。赤や緑の光を照射する低出力レーザーは概日リズムを維持するために皮膚が備えているシステムを利用したアンチエイジング療法なのです。

図10

皮膚に光を照射すると本当に血管内皮細胞が大きくなるのか? そのような視点で論文を漁りました。上は培養している人の静脈の血管の壁を構成する内皮細胞に青、赤、緑の光を当てた結果です。上の写真をみてわかるように、培養状態で内皮細胞同士が接していない状態では赤や緑の光で細胞の直径が8倍くらいに大きくなり、一酸化窒素の産生も増加しています。青い光ではこのような作用は認められません。大きくなった内皮細胞が赤い赤血球を見えなくする、血流を増加させる、炎症を抑制する。これが低出力レーザーの大きな機序の一つです。緑の光を照射している最中に、瞬時に肌の色が白くなる。これは一酸化窒素により瞬時に内皮細胞が大きくなったためです。これと同じ作用は一酸化窒素の産生を増強するビタミンABCやグルタチオンそしてカフェインで起こります。培養細胞レベルでは赤い光と緑の光は同じ程度の代謝促進能を示しました。ヒトの皮膚では培養系と異なりメラニンが存在して、ミトコンドリアを活性化するのを邪魔するので、メラニンに吸収されるよりミトコンドリアに吸収される光子のほうが多い、緑の光のほうが有利なのではと考えられます。データはこれらの論文をもとに僕が解釈しました。

Low-energy laser irradiation increases endothelial cell proliferation, migration, and eNOS gene expression possibly via PI3K signal pathway

The impact of wavelengths of LED light-therapy on endothelial cells

UVA irradiation of  human skin vasodilates arterial  vasculare and lowers blood pressure independently of nitoric oxide synthase

図11

上の方はグリーンジェネシス照射中に照射部位が直ちに白くなりました。照射14時間後は著明に肌が白くなっています。

図12

皮膚を拡大すると毛穴も縮小しています。その程度はグリーンジェネシス単独より従来のジェネシスを併用したほうが増加しています。

パート3 低出力レーザーとビタミンABCはともに一酸化窒素産生を増加して、相加効果を発揮する

なぜ皮膚には大量の一酸化窒素が存在しているのか?

なぜ光によって結合が解除される一酸化窒素がミトコンドリアで代謝を抑制しているのでしょうか?

一日のリズム、昼活発に活動して夜は活動を下げる24時間単位のリズムを概日リズムといいます。概日リズムを維持する因子として、食事や光が有名です。それ以外に一酸化窒素(NO)、cGMP.cAMP、サーチュイン(SIRT)などがあります。これらの因子は概日リズムを維持するものという論文を読んでいて、挙げられていました。この論文を読んで僕は、あれ! と思いました。これらの因子はすべて、一酸化窒素の作用とその経路として僕が以前作った表にピックアップして載せているのです(下図)。ビタミンABCや光で生じたNO(一酸化窒素)は、グアニル酸シクラーゼという酵素に結合してグアノシン3リン酸(GTP)から環状のグアノシン1リン酸(cGMP)を生じます。cGMPはc AMPを増加させ、ミトコンドリアを活性化して炎症を抑制するのです(下図)。概日リズムを維持するものは、一酸化窒素とその下のシグナル伝達経路に存在するcGMPや環状アデノシン1リン酸(cAMP)なのです。これらのリン酸はシグナル伝達に大事な働きをします。光が一酸化窒素で始まり cGMPなどを経由する連鎖反応を惹起して、生物は概日リズムを維持しているのです。光を浴びるとすぐに皮膚や全身の代謝を上がるというメカニズムを、生物は長い年月の末に獲得したのでしょう。GMPは、エネルギー物質であるATPが脱リン酸化して生じたAMPとよく似たシグナル伝達に関与する物質です。

図13

上の図に示すように一酸化窒素はビタミンCやカフェインなど皮膚の代謝を上げる成分でも増加します。青山ヒフ科クリニックでは積極的に外用やイオン導入で使用しています。増加した一酸化窒素は局所の代謝を上げるだけでなく心拍出量を増加させて、脳や皮膚を含む全身への血流を増加させます。いわゆる全身が活性化するわけですね。人は夜、活動性が低下して昼に活動性が増加します。概日リズムはクロックという遺伝子で制御されています。クロック遺伝子はいろいろな酵素や蛋白質をアセチル化して活性を上げたり下げたりしています(アセチル化とはアセチル基 CH3-CO-を付加することです)。そしてサーチュインという若返り遺伝子がクロック遺伝子とペアを組んで脱アセチル化を起こします。2つの遺伝子がアセチル化と脱アセチル化という全く異なる作用を発揮して概日リズムを維持しているのです。概日リズムがうまく保たれると、生物は活動性に富み、長生きします。アンチエイジング療法をうまくいかせるためにも概日リズムの維持は大切です。サーチュイン遺伝子はAMPKというリン酸化酵素を活性化します。AMPKはアセチルCoAカルボキシラーゼという中性脂肪を合成する酵素を抑制して皮脂分泌を抑え、毛穴を縮小します。ですから概日リズムを維持するということは代謝を上げて、毛穴を引き締めるということにつながります。

図14

青山ヒフ科クリニックで使用しているビタミンABC、グルタチオン、カフェインなどはすべて一酸化窒素の合成を促進して、サーチュイン遺伝子を活性化しています。サーチュイン遺伝子を活性化することで、アンチエイジングが実現し、概日リズムがより強く制御され規則正しい生活が送れ、長寿が実現することも判明しています。サーチュイン遺伝子を活性化するものとして、運動、腹8分の食事、瞑想などが知られています。青山ヒフ科クリニックではグリーンジェネシスのマシンを使用していろいろな条件でモニターの方に照射しました。しわ低下、リフトアップなどのアンチエイジング、毛穴縮小、赤味低下、美白作用を確認できました。それでは光だけでなく、一酸化窒素合成を促進するビタミンABCやグルタチオンを一緒に使用したらどうなるのでしょうか?これらの物質は上の図に示すように一酸化窒素合成促進だけでなく、若返り遺伝子サーチュインを活性化します。

図15

上の方は仕事後、すぐに青山ヒフ科クリニックにノーメイクで来院されました。1日の仕事の後は、皮膚がテカリ、毛穴が開き、赤くなっています(左)。レーザー照射後にビタミンABCGトラネキサム酸+カフェインなどをイオン導入しました。色が白くなり、毛穴が閉じて、ほうれい線も浅くなっています(右)。低出力レーザーの作用機序を理解して照射して、作用機序に関与する一酸化窒素の産生やサーチュインを活性化するビタミンABCやグルタチオンも併用することで治療効果は格段に上がります。Sニトログルタチオンを外用することで、皮膚中のSニトログルタチオンが増加するという報告もあります。

まとめです。

低出力レーザーの機序は

1.ミトコンドリアを活性化して高エネルギー物質であるATPの産生を増加して代謝促進する。その機序として以下の2つがある。

  1. ミトコンドリアの電子伝達系の電子を励起して電子の流れを加速する。
  2. ミトコンドリアのチトクロームCオキシダーゼ に結合している一酸化窒素の結合を解除して電子伝達系を活性化する

2.皮膚に存在する一酸化窒素や、硝酸塩や亜硝酸塩を皮膚から血液中に移動させて、血管拡張、血流増加を、光を浴びると直ちに起こるようにして、皮膚を含む全身を活性化する。これは概日リズムの維持のために皮膚が持っている性質を利用していると考えられる。

3.皮膚の細胞の一酸化窒素合成酵素を活性化して一酸化窒素の産生を増加してAMPKやサーチュインという遺伝子を活性化して代謝促進、皮脂分泌抑制をする。この時特に皮膚の代謝が増加して表皮細胞の増殖や   コラーゲンの増加などが起こる。

4.レーザーの効果は熱ではなく、ミトコンドリアの活性化や一酸化窒素の移動や産生なので、細胞が熱くなる必要はない。

パート4 低出力レーザーの鍵は、照射のオン、オフを繰り返して、ミトコンドリア内の水の粘度を下げること

低出力レーザーを中空照射で行う際にも、熱が必要であるとされてきました。よそのクリニックでレーザーを照射されて熱傷を起こした方が青山ヒフ科クリニックを受診されたこともあります。また熱が有効であるという説に対する反論として、次のような事実が挙げられます。肌を長時間熱したほうがきれいな肌になるという報告はありません(極寒の環境よりも、快適な温度の環境のほうが肌がきれいになりますが、これは熱したものではありません)。コラーゲンなどを合成する酵素などは、体温付近で最大効率を示すようになっています。蛋白は42度以上が長く継続すると変性を開始します。酵素も同様に変性します。皆さん、40度近く熱が出たら、とても苦しくて体調が悪くなりませんか?長期の発熱後に肌がきれいになったという報告もありません。色素沈着を起こしたり、肌が落屑するという報告はあります。興味深い論文がありました。レーザーを低出力で照射する場合、連続して照射するより、照射オン、照射オフを繰り返したほうがミトコンドリアが活性化しやすいというものです。その機序として、照射オンの刺激によりミトコンドリア表面の水がミトコンドリア内に入りこみ、ミトコンドリア内の水の密度を低下させる。その結果、ミトコンドリア内の粘度が下がり、そこでATP産生をするATP合成酵素の回転子が回りやすくなるというものです(下図)。

図16

実はATP合成酵素はミトコンドリア外膜と内膜の間にたまった水素イオンがミトコンドリア内に戻るときにATP合成酵素の回転子を回転させて、ATPを産生しているのです(ATP合成酵素の回転と入力して検索すると、You tubeでATP合成酵素が回転する動画が見られます)。水流でタービンを回して発電する水力発電のようなものです。なぜATP合成酵素が回転するのかはまだ謎です。グリーンジェネシスも従来のジェネシスも、常に照射オンではなく照射のオンとオフを繰り返しながら照射しています。ジェネシスを製造するCutera社が経験的に連続照射では効果が低下することを知っているためでしょう。もし熱が低出力レーザーの機序であれば、継続的に照射オンにしたほうが、照射部位の温度はより上がる筈です。実際には毎秒10回ほどオンオフを繰り返す10Hzほどで照射を行います。このことも、低出力レーザーの機序が熱ではないことを明らかに示唆しています。僕は必要な場合には加熱のし過ぎを防ぐために、皮膚に冷風を送ることもしています。熱を与えすぎるとミトコンドリアを構成する蛋白が変性して、ミトコンドリアの代謝は逆に低下します。グリーンジェネシスなどの低出力レーザーは熱ではなく、ミトコンドリアの活性化こそが効果発揮に必要な因子です。僕の実験でも、熱による表皮細胞の変性を伴わずに肌の活性化が起こることを僕自身の皮膚を組織学的に検討して認めています。使用したマシンはタイタンという近赤外線を放出するマシンです。皮膚のコラーゲンを熱で破壊すると、その後の治癒過程でコラーゲンが増加してアンチエイジング作用を発揮すると説明されています。

図17

上は僕の大腿部の皮膚です。 照射はしていません。

図18

10J/cmにて近赤外線であるタイタンを照射しました。この時皮膚はほんのりと温かくなるだけです。表皮細胞や真皮のコラーゲンの熱変性の像は全くありません。しかしながら、ピンクのコラーゲンの量は明らかに増加しています。表皮細胞の増殖により表皮も厚くなっています。

図19

30J/cm2と出力を上げて照射しました。矢印の先に不整形で均一に染まった熱変性したコラーゲンが認められます。これらの結果より、30J/cm2 では熱変性ありでコラーゲンが増加して、10J/cm2では熱変性なしで表皮細胞が増殖して、コラーゲンが増加することが判明しました。これらの結果はHISTOLOGICAL AND CLINICAL STUDIES ON THE EFFECTS OF LOW TO MEDIUM LEVEL INFRARED LIGHT THERAPY ON HUMAN AND MOUSE SKIN というタイトルですでに英文で出版されています。興味のある方はご一読ください。ビタミンABCは低出力レーザー同様にミトコンドリアも活性化しますが、その機序はレーザーとは異なります。ですから低出力レーザーとビタミンABCの併用は極めて高い効果を示します。今回グリーンジェネシスやジェネシスを照射して極めて高い効果を確認できたのはレーザーの機序を理解して照射したためです。

外用やイオン導入をしてある程度きれいになったけれども、もっときれいになりたい、毛穴を閉じたい、顔をリフトアップしたいという方に低出力レーザー照射が極めて有効であるということを示します。僕自身青山ヒフ科クリニックの外用剤を毎日、たっぷりと塗っているのですが、レーザー照射にて、シワがなくなり、眼の下のたるみが低下して、毛穴が閉じたのにはびっくりしました。外用を徹底的に行っていて、ある程度毛穴が閉じたり、赤味が低下したけれども、もう一段上の効果が欲しいという場合に、外用、イオン導入とレーザーの併用は非常に有効です。まだ何もしていいないといいう方にももちろんレーザーは有効です。青山ヒフ科クリニックではすでにグリーンジェネシスと従来のジェネシスを共に照射するダブルジェネシスコースを開始しています。照射を受けた患者さんは皆さんとても喜んでいます。照射を受けた取材の方々はすごい、この効果を皆さんにお知らせしたいと言われています。

図20

人は皮膚に大量の一酸化窒素を有して、概日リズムの維持にしようしてきました。ジェネシスやグリーンジェネシスなどの低出力レーザーは、豊富な一酸化窒素を利用してミトコンドリアの代謝を効率的に増加させて、より美しい皮膚を実現します。今回低出力レーザーと定義したのは、レーザーの吸収により熱によりメラニンなどを破壊して美白を実現するのではなく、一酸化窒素の産生やミトコンドリアの活性化により血流を増加して代謝を上げるレーザーと定義しました。

レーザーだけでなく、ビタミンABCなどのイオン導入との併用もぜひご体験ください。

▶グリーンジェネシス単体・・・¥27,500

▶グリーンジェネシス+ジェネシスセット(ダブルジェネシス)・・・¥38,500(セット料金)

▶グリーンジェネシス+エステトリートメント(¥16,500以上のコース)・・¥27,500→¥22,000(グリーンジェネシス料金割)

▶血管腫 ポイント・・・¥3,300